ガンマ・デルタ(γδ)T細胞療法

現在、日本国内で実施されている免疫細胞療法は、活性化Tリンパ球の中でもアルファ・ベータ(αβ)型のT細胞が主流となっています。

当院の『活性化自己リンパ球・NK細胞療法』もリンパ球に関しては、このαβ型のT細胞が多く含まれております。

αβ型やγδ(ガンマ・デルタ)型のT細胞というのは、T細胞受容体(TCR)の種類であり、それぞれ異なる性質をもっています。

また、末梢血中に含まれるT細胞のほとんどがαβ型であるといわれており、γδT細胞は、ほんの数%しか含まれていません。  

近年、ゾレドロン酸水和物でT細胞を刺激することにより、γδT細胞が増殖・活性化することが知られました。当院におきましてもゾレドロン酸で刺激する事により、γδT細胞を増殖活性化することが可能になりました(図参照)。

図.培養前後でのγδT細胞の割合

γδT細胞は、αβT細胞とは異なる受容体をもっているため、異なる作用機序で抗腫瘍活性を示します。

そのため、他院で行われている通常の活性化自己リンパ球療法で治療効果がみられない患者様や疾患の状態(例えば骨転移など)によっては、当院の『ガンマ・デルタ(γδ)T細胞療法』が期待できると考えられます。

ただし、『ガンマ・デルタ(γδ)T細胞療法』は、抗がん剤治療を併用していたり、患者様の全身状態がすぐれなかったりした場合などは増殖が困難なことが『活性化自己リンパ球・NK細胞療法』に比べて多く、また、がん細胞表面にある主要組織適合抗原クラスT(MHC ClassT)を隠して増殖しているようながんに対しては、NK細胞療法と比較して効果が弱い場合もあります。